
―「人狼ゲーム」を実際にやったことはありましたか?
もちろん知っていたんですが、実際に遊んだことはなかったので、撮影が始まる前の顔合わせの時にみんなでやりました。考えることも多いし、言っていることを信じてもらえないし、信じていた人が「人狼」だったりして、すごく人間不信になりました(笑)。
―今回は「キューピッド」や「恋人」というルールが加わりました
どんどん複雑になっていって、「あれ? 誰を殺していいんだっけ?」ってわかんなくなっちゃって。変に別の役職になりすましたりすると自分が混乱したり、自分が「人狼」だと思って安心しているとボロが出ちゃったり…。難しいけど、楽しかったです。「うわぁ、勝つとこんなにうれしいんだ」って(笑)。実際に「恋人」になったときもあったので、撮影にも生かせたと思います。
―本作で初主演となりました
これまでのシリーズも拝見して、どの女優さんも本当に素晴らしくて、ちょっとプレッシャーだったんですが、みんなと一緒に撮影ができて心強かったですし、「一緒にいいものを作っていこう」という団結力がすごかったので、一人でプレッシャーに負けちゃうようなことはなかったです。
―現場で、みんなで作り上げるという感じだったんですか?
そうですね。現場での流れや、私たちの感情をすごく大事にしていただきました。台本に書いてないセリフでも、感情の流れで出ちゃったら言っていいよって言っていただけて。リアルな空気を味わいながら撮影していったという感じですね。
―取っ組み合いなど激しいシーンもたくさんあります
戦ったりつかまれたり…(笑)。池田(純矢)さんは特に気を使ってくださって、本気でぶつかってくれるところはぶつかってきてくれて、本当に助けられました。(佐生)雪ちゃんとのシーンは、カットのあと2人で泣いてしまいました。撮影しているときはすごくつらかったですけど、撮影後はいい意味で切り替えはできていました。シリアスな現場なので、晩ごはんの時くらいは楽しく過ごそうって(笑)。みんな仲良しで、今もよく会っています。
―合宿のような感じですね
一人が珍しい言葉を使うと、それが流行になってみんな同じ言葉を使う…みたいな“学校あるある”がありました(笑)。「それ使いたいだけでしょ!」みたいな(笑)。本当にいいチームに出会えたなと思います。
―蘭子はどのような役作りをしましたか?
自分でも「蘭子ちゃんはどんな人物なんだろう」というのをちゃんと書いて、監督とお話しして、しっかりと決めていきました。「ゲームに参加するのが2回目」という背景も複雑ですし、参加者全員がかなりのツワモノで、その人たちを信じさせるにはどういう振る舞いがいいのか、などすごく考えましたね。「ここはまばたきしちゃいけない」とか、弱みを見せちゃいけない、という感じで。心理戦が難しいなと思いました。どんなにつらいことがあっても、家族のために、勝つには目を背けず乗り越えていく強さに注目していただきたいです。
―クランクアップはどんな思いでしたか?
もう、すごい解放感でした! 「もう人を殺さなくていいんだ」って(笑)。ずっと撮影現場の建物に泊まり込みだったので、怖くて怖くて。終わった時は「帰れる~」という感じで、達成感と解放感がすごかったです。翌日は夕方まで寝ていました(笑)。
―特に見てほしいシーンなどありますか?
人間の欲望がむき出しに描かれている映画だと思うので、そういう部分は見どころだと思います。会社や学校でいろいろとつらいことがあっても、決して目を背けちゃいけないし、死ぬのは絶対だめってメッセージが伝わるといいなと思います。これまでのシリーズから変化するというか、意外な展開もあったりするので、そこにも注目していただきたいです。かなり体も張りましたし(笑)。
―ありがとうございました
古畑星夏(ふるはた・せいか)
1996年7月8日、東京都生まれ。
2009年「第13回ニコラモデルオーディション」で1万4076人の中からグランプリを獲得。2013年8月から「セブンティーン」専属モデルとして活躍中。日本テレビ「Going!Sports&News」のお天気キャスターやフジテレビ「めざましテレビ」への出演をきっかけに、幅広い世代から注目を浴びる。『近キョリ恋愛』『青鬼』『夏ノ日、君ノ声』などに出演。2017年は、『咲-Saki-』や『一週間フレンズ。』などの公開が控える。本作『人狼ゲーム ラヴァーズ』が初主演作。