
写真=松林満美
―歌の力で人々に勇気を与える木田俊之さん。彼の活動に対してどう感じますか?
ライブを拝見したんですが、病気をマイナスに捉えずに力強く歌われている木田さんの姿を見ると、ちょっとしたことで悩んでいても、木田さんに負けずに明るくいたいなって思えます。奥様ともすごく仲が良くて、お互いに冗談が言い合えるくらいの関係で。奥様も木田さんに負けないくらい強くてかっこいい方で、私も将来、奥様のように強く支えられる人になりたいと思いました。
―そういった絆が垣間見えるシーンもありましたね
夫婦像がすごく素敵でしたね。病気を感じさせない木田さんの人間性に惹きつけられました。木田さんは今も夢に向かって活動してらっしゃるので、この映画を通して、木田さんや、こういった病気のことを知るきっかけになれたらいいなと思います。木田さんの紅白歌合戦に出場するという夢に、ちょっとでも近づけたらという思いを込めて演じました。みんなの願いが込められた映画だと思います。
―木田さんと出会った頃の奥様を演じられました
メイクさんが、当時の流行だった“聖子ちゃんヘア”を意識してセットしてくださいました。そういったスタイルに挑戦するのが初めてだったので新鮮でした。主演の武田知大さんと「こういうカップルいそうだね」って写真を撮ったりしながら、タイムスリップしたみたいで楽しかったです。車も、当時、走っていた型の車で「どこから借りてきたんだろう」って驚きました(笑)。
―ご本人ともお話しされたんですか?
クランクインの前にお話をさせていただきました。奥様は当時、髪を巻いて明るくて、サバサバした方だったそうなのですが、木田さんと出会った当時をより印象付けるために、初々しさも意識しながら演じさせていただきました。
―完成した作品をご覧になって、一番注目してほしいシーンはどこですか?
熊野大社で、神社について説明しているシーンがあるんですが、実はそこはアドリブなんです。口の動きだけかと思っていたので、まさか声まで使われてるとは思っていませんでした(笑)。アドリブで演じるのが初めてだったので、面白かったです。あとは、かわいい衣装にも注目していただきたいですね。
―共演者の方とはいかがでしたか?
あべ静江さんと同じシーンで演じさせていただけたのも大きな経験でした。セリフがすごく自然で、本当にお医者さんなのかと思ってしまいました。すごく尊敬していて、そのシーンの撮影後、演技の初歩的なことを学べるワークショップに行くようになりました。
―これからどういったことに挑戦していきたいですか?
映画やドラマ、舞台もぜひ経験させていただきたいと思っています。今までやったことのない、個性的な役柄にも挑戦したいです。超能力ができる女の子とか(笑)。まだまだ引き出しがないので、女優としての引き出しを増やしていきたいです。
―最後にメッセージをお願いします
ご夫婦が二人三脚で、“紅白出場”という夢に向けて活動されている、その背景にこんなスタートがあったんだということを知っていただくきっかけになれればと思います。皆さんにも、大人になっても夢を追いかけることって素敵なことなんだ、ということを感じていただきたいです。
―ありがとうございました
鈴木まりや(すずき・まりや)
1991年4月29日、埼玉県生まれ。
AKB48チームKのメンバーとして活躍。映画『こっくりさん 劇場版』『チャットゾーン』などに出演。今年2月にAKB48卒業を発表、4月30日に卒業公演を控える。
4月24日(月)の上映では舞台挨拶も決定。
劇場:渋谷アップリンク (http://www.uplink.co.jp/)
料金:前売・当日券1800円(1ドリンク込)
開場:18:30~/舞台挨拶:19:00~19:15/上映:19:15~
登壇予定:武田知大、鈴木まりや(AKB48)、植野葉子、武智大輔、若井久美子、畠山智行、渡邊豊監督、木田俊之(予定)