
―台本を読んだ感想を教えてください
とても不思議な感じでした。愛・家族・友情などの気持ちをこういうふうに伝えるんだなと。温かい映画になると思いました。
―アオイを演じるにあたり、役作りはしましたか?
監督と色々話し合いをしました。病気と闘いながらも明るい子、というイメージを私は持っていましたが、監督の思うアオイは違っていたので、何度も話し合いをしました。監督は、おしとやかで静かで、かわいいふわっとしたイメージを持っていたんです。私は、アオイよりも活発な性格ですが、自分の中で解決したり、言葉にして思いをぶつけるところなど、気持ちの伝え方は似ているかなと思いました。
―ロケはすべて石垣島で行われましたが、思い出に残ったシーンや大変だったシーンは?
絶壁でのシーンがいくつかあったのですが、御神崎の景色がすごくきれいで、石垣島の魅力を感じた場所でした。石垣島を訪れたのは2回目だったのですが、前回はすぐ帰ったので、こんなに長期の滞在は初めてでした。映像で見たらすごくひやひやするような場所ですが、高いところは平気なので、映像を見てから「こんなところで撮ってたんだ」と思いました(笑)。すごく大きな台風がきて停電になったりと大変でしたが、その台風休みの日にみんなで中打ち上げをして楽しみました。石垣島は穏やかで落ち着く場所でした。
―見どころのシーンはありますか?
ストーリー全体を見て楽しんでほしいです。お母さんや元彼、ジオとの関係性など大切に演じました。
―日韓合作映画ですが、日本映画との違いや気付いたこと、思うことはありましたか?
日本だと、つながりなどを忠実にしているけれど、ハン監督は、1シーン1シーンをいかにきれいに素敵なシーンに仕上げるかを優先していたのが印象的です。きれいな景色や照明にもこだわって撮影していました。
―L.Joeさんと共演して、いかがでしたか?
すごく努力される方です。セリフも上手に練習されていて、役のイメージがつかみやすかったです。表情の作り方が上手で、ジオの表情でうまくまとまったシーンも多く、助けられました。通訳さんはいましたけど、日本語が上手なのでコミュニケーションもとりやすかったです。私も韓国語を勉強しているので、韓国語で話したりもしていました。
―共演者の方とのコミュニケーションはいかがでしたか?
打ち上げの時に仲良くなった感じでした。大塚寧々さんがとても優しくて、「クラゲに刺されない日焼け止めだからこれ使ってね!」など優しく声をかけてくれました。大塚さんと車に乗っている親子のシーンは、監督が後ろに乗って撮影していたのですが、大塚さんがスタートボタンを押して撮影スタート! など、自分たちで作っている映画という感覚でした。とても温かい現場でしたね。
―今後、演じてみたい役はありますか?
実年齢と同い年くらいの役や等身大の役などをやってみたいですし、今回の日韓合作のように、海外の方とご一緒したいです。中国と香港の映画を今、撮影中なのですが、中国語も勉強しているので、中国語や韓国語を活かして、今後、アジアの作品に出演していけるよう頑張ります。
―最後にメッセージをお願いします
気持ちが温かくなる映画です。ファンタジーなのに気持ちが入りやすい内容なので、みなさんに観ていただいて温かい気持ちになっていただけたらと思います。
―ありがとうございました。
桜庭ななみ
1992年生まれ、鹿児島県出身。
2008年の映画『天国のバス』でデビュー。2010年『書道ガールズ!!わたしたしの甲子園』『最後の忠臣蔵』では、第35回報知映画賞新人賞および第84回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞、第53回ブルーリボン賞新人賞、第20回日本映画批評家大賞新人女優賞、第35回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、その実力が幅広く認められている。そのほかドラマ出演作も多く、今後はジョン・ウー監督の香港・中国合作映画『追捕~MANHUNT~』の出演が決定している。
styling=Yoshino
hair&make=サカノ マリエ
photo=松林満美
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