
写真=松林満美
―是枝裕和監督の映画に出演した感想を聞かせてください
とっても緊張しました。撮影前には台本がもらえなかったので、どうしていいかわからなくて…。撮影のときにその場で説明を受けました。その場でセリフを教えてもらって、「こういう場面だから、こうしてね」って言われて、「はい!」って答えました。台本なしで演技するのもいいなぁと思いました。撮影する前は緊張していたけど、撮影が始まったらその世界に入り込んで、楽しく演技できました。
―祥太の役作りはどのようにしたんですか?
祥太は、最初のうちは何も考えずに万引きをしていたけど、だんだん「万引きはダメなことなんじゃないか」と気付くようになっていきます。それ以外は、あまり役作りはしていません。撮影しながら、自分のままで演技しました。
―完成した作品をご覧になっていかがでしたか?
自分が映っているので、不思議な感じ(笑)。一緒に観た人に「すごくよかったよ」って言ってもらえて、すごくうれしかったです。
―どれくらいの期間、撮影していたんですか?
2カ月くらい…かな。ぼくは(佐々木)みゆちゃんと一緒にいることが多かったので、休憩中はいろんな遊びをしていました。アニメの話をしたり、お化けの話をしたり。ぼくがお化けの動画を見るのが好きなので、一緒に見ていたら、こわすぎてみゆちゃんが泣いちゃったことがありました(笑)。あとはかくれんぼしたり、鬼ごっこしたり…。楽屋とか、メイクさんの部屋とか、着替える部屋の机の下とかが、隠れるポイントでした。
―リリー・フランキーさんとの連携プレーも見事でしたね
お菓子をカバンの中に落とすのが難しかったです。開き具合によって入らなかったり。何回もやり直ししました。でも最後のほうはコツをつかんできて、うまくできるようになりました(笑)。でも、こんなこと絶対にやっちゃダメです。
―将来、どういうことをがんばりたいですか?
俳優さんとしてがんばっていきたいです。演技で、みんなに何かを伝えられる人になりたい。とにかく、今の目標は「がんばる」。最初から本気でいくことです。
―これから見る人にメッセージをお願いします
内容は観てからのお楽しみなんですけど、感動するところもあるし、面白いところもある…と、思います。最後のシーンが一番感動するというか、ぼくが一番好きなシーンがそこだったので、注目してほしいです。
―ありがとうございました
城桧吏(じょう・かいり)
2006年9月6日、東京都出身。
7人組の男子小学生ユニット「スタメンKiDS」のメンバーとしても活躍中。本作では、実力派俳優に引けを取らない堂々とした演技を披露。多彩な才能で、今後の活躍が期待される。