「最初から最後までキュンキュンしっぱなし」/『劇場版 リケ恋 理系が恋に落ちたので証明してみた。』浅川梨奈×西銘駿インタビュー

累計発行部数60万部を超える大人気コミックを実写化した「劇場版 リケ恋 理系が恋に落ちたので証明してみた。」。大きな反響を呼んだドラマ版に引き続き、映画版が年2月1日(金)から公開される。恋愛経験ゼロの理系男女が繰り広げる、笑いあり、胸キュンあり、科学的実験・検証・考察ありの“もどかし実験型理系ラブコメディ”。「恋するツンデレ理系美女」の氷室菖蒲を浅川梨奈が、氷室とともに恋愛実験に挑む「理系バカ」の雪村心夜を西銘駿が演じる。W主演を務めた2人に話を聞いた。

写真=松林満美 取材・文=幸谷亮

―ドラマを経て映画化となりましたが、ドラマ版とはまた違った見どころが満載でしたね

浅川梨奈(以下、浅川) 完全オリジナルストーリーなので、ドラマを見ていなくても楽しめる内容になっています。ドラマ版から登場している5人だけでも個性的過ぎるのに、映画版から登場する3人がとてもキャラ立ちしていておもしろいので、一人一人のキャラに注目して見ていただきたいです。

―台本を読んだときの印象はどうでしたか?

西銘駿(以下、西銘) 理系男子ということで、数式などの独特な言いまわしを覚えるのが大変だっただけでなく、内容を理解するのにかなり時間がかかりました。難しい数式を実際に書くシーンがあるんですが、セリフ用の台本以外にも数式用の台本を渡されたんです。それを見ながらノートにひたすら書いて覚えました。

浅川 聞きなれない言葉が多くて本当に大変でした。分からない言葉は自分なりに調べ、台本の余白に赤ペンでメモをするなどして理解することで、ちゃんと自分の言葉としてセリフを言えるように心掛けました。

―慣れない理系男子・女子役ということでしたが、演じる上で心掛けた点はありますか?

西銘 クールで論理的な雪村と僕は真逆のタイプ。だからこそ、演じやすかった部分はありましたね。雪村と氷室はお互いに好き同士で、本当は本能的に「大好き!」と言いたいはずなんです。でも、恥ずかしくて言えないので、さまざまな実験をして論理的に証明しようとしてるだけ。なので、照れ隠しをしている気持ちの部分も含めて演じられるように意識しました。

浅川 聞きなれない数式などで堅苦しい映画だと思われてしまわないよう、少しでも親近感を覚えてもらえるキャラになるように心掛けました。氷室は雪村のことが大好きなんですが、実験で証明できるまで好きな気持ちを隠しておきたい。でも、ところどころで雪村への感情が漏れてしまうんです。一見すると知的でサバサバしたツンデレ系女子なんですが、女の子っぽくてかわいらしい一面もあるので、外見はもちろん、そういう内面の部分もうまく表現できるように意識しています。

―それぞれ、役柄と共通する部分はありましたか?

西銘 雪村は恋愛ができないわけではなく、好きな気持ちを証明するためにさまざまな実験をしているだけで、じつは恋にまっすぐな男の子なんです。僕も好きになったらまっすぐ突き進むタイプなので、そこは似てると思いますね。

浅川 普段はサバサバしてるけど、女の子らしいところが垣間見えるところですかね。私自身もよくそういうタイプだと言われます。

西銘 たしかに、撮影中もそういう部分はありました。普段はしっかりしてるので取っ付きにくいタイプかなと思ったんですが、たとえば、セリフを噛んだときに「あ、間違えちゃった」って満面の笑顔で言ってて。女の子らしい一面が垣間見えましたね(笑)。

―撮影現場で思い出に残っているシーンはありますか?

浅川 キスをしてるときの心拍数を計測し、恋に落ちているか実験するシーンがあるんです。そのシーンで西銘くんが急に笑い出して。その後は、ふたりとも緊張の糸が切れて撮影どころじゃありませんでした。思い出に残っているというか、あれは許せなかったですね(笑)。

西銘 ムードのある雰囲気でいざキスをしようってときに、2人のすぐ近くを柔道部員がランニングしながら通り過ぎるんですよ。台本を読んだときはもう少し離れたところを走ってると思ったんですが、「えっほ、えっほ」って走ってるときの掛け声が聞こえてくるぐらいの距離なんですよ。しかも、柔道部員が走りながらこっちをジーッと見てるんです。自分で演じながらも客観的に見てしまう癖があって、「いったい俺は、何をやってるんだろう?」ってふと考えたら、笑いをこらえられなくて(笑)。恥ずかしかったっていうのもありますけど、我慢できずについ笑ってしまいました。

浅川 あれはお互いに笑いを堪えないといけないシーンなんですよ。確かに、ムードのある雰囲気であの演出をされたら、笑いたくなる気持ちもわかりますけどね(笑)。

―「壁ドン」や「顎クイ」「袖くる」「頭ぽんぽん」など、恋の証明実験とはいえ、見ているこっちが照れてしまうようなシーンがたくさんありました。浅川さんは男性から実際にこういう仕草をされたらどうですか?

浅川 距離感や関係性はもちろん大事だとは思いますが、もしされたら、キュンってしちゃうと思います。「頑張ってるね」とか「お疲れさま」って言いながら、ナチュラルに頭ぽんぽんされたらときめいちゃうかもしれないです。こういうのを違和感なくできる男性って素敵だなって思います。

―改めて、この映画の見どころを教えてください

西銘 お互い好きなことには気付いていながらも、恋の実証実験をしてどうにか恋を実らせようとしている姿に、最初から最後までキュンキュンしっぱなしの作品に仕上がっていると思います。僕自身、雪村を演じたことで理系男子・女子のことが大好きになったので、作品を見て理系男子・女子というキャラクターを愛していただけたら嬉しいですね。

浅川 恋愛作品なんですがコメディ要素が満載なので、「何やってるんだろう」って思いながらも、クスっと笑って幸せな気分になってもらいたいですね。主な登場人物が8人いるので、8通りの楽しみ方があります。ぜひ劇場に足を運んでいただいて、一人でも多くの方に楽しんでいただきたいと思います。

写真左・浅川梨奈(あさかわ・なな)
1999年 4月 3日生まれ。埼玉県出身。
2013年にドラマ「ビブリア古書堂の事件手帖」で女優デビュー。2014年2月にアイドルグループ「SUPER☆GiRLS(スーパーガールズ)」に加入し、翌2015年にグラビアデビュー。数々の表紙を飾り、グラビア界をけん引するだけでなく、女優やCMなどでも活躍中。2019年1月11日にグループを卒業。2月には映画『Back Street Girls ゴクドルズ』『血まみれスケバンチェーンソーRED』、5月に『映画 としまえん』、2019年春に『クロガラス2』が公開予定。

写真右・西銘駿(にしめ・しゅん)
1998年 2月20日生まれ。沖縄県出身。
2014年11月に開催された「第27回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞。翌2015年には「仮面ライダーゴースト」で初主演を務める。2016年、「コック警部の晩餐会」(TBS)、2017年、「奪い愛、冬」(テレビ朝日)、2018年、「オーファンブラック~七つの遺伝子~」(東海テレビ)、「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日)、映画『走れ!T校バスケット部』などに出演。オスカープロモーションの男性エンターテインメント集団「男劇団 青山表参道X」のメンバーとしても活躍中。映画『愛唄 ―約束のナクヒト―』が公開中。

ABOUT
“ツンデレ理系美女”の氷室菖蒲(浅川梨奈)が、同じ研究室に所属する“理系バカ”の雪村心夜(西銘俊)に告白。しかし、氷室に告白された雪村は好きな気持ちを理論的に証明するため、研修室のメンバーを巻き込んで「デート実験」や「心拍数計測実験」「ムード値の計測」などを実施するなど思いもよらない展開に発展する。
配給:Vap
公開日:2月1日(金)より、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
公式サイト:http://vap.co.jp/rikekoi/
(C) 2018「リケ恋」製作委員会