
取材・文=赤山恭子、撮影=映美
―非常に仲良しな足立さんと白洲さんですが、最初から一気に打ち解けていたんですか?
白洲迅(以下、白洲) 最初は、いわゆる共演者の「ほどよい仲のよさ」から始まりました。御手洗陽(足立)と石田蓮(白洲)を演じるにあたって、“恋人以上の親友”という関係性に気恥ずかしい部分もあったりして。
足立梨花(以下、足立) そうなんですよね。「気恥ずかしいとダメだな」と心の中で思っていたから、できるだけ最初は仲いい“ふり”でもいいから、仲のいい感じを装おうと思ったんです。
白洲 「ふり」って言うな(笑)。でも実際お互い歩み寄ってみると、気が合うというか、すごく話が弾んだんですよね。僕たちのその姿を見て、プロデューサー陣も安心してくれたようでした。
足立 そうそう、「陽と蓮がいる」と言ってもらえたので、よかったかなと思います。
―お互いのいいところをたくさん見た撮影期間だったのですね
白洲 いいところだけじゃなかったでしょう(笑)?
足立 いえ・・・いいところ・・・でしたよ(笑)
白洲 いいところも、悪いところも含めて、だと思うんです。これだけ長く一緒にいると、いろいろなことが見えてくるのが普通なので。
足立 全16話を2カ月ちょっとで撮ったので、期間としては短かったんです。けど、毎日のように長い時間、会っていたんですよね。
―撮影では、大変なこともありましたか?
足立 大変だらけ、でした(笑)! 撮影が何回もできるわけではないので、集中して1回に懸ける想いを大事にしていました。
白洲 僕らもスタッフさんも、時間が足りないという意味での大変さでしたね。監督と話をしていても、題材も、感情にすごく重きを置く作品だと思っていたので、新鮮味を大事にしていた現場だったんです。本当に一発目に懸けていました。あとは、監督のカット尻が長いんです! カットをかけずに、僕らのやり取りをずっと撮っているんですよ(笑)
足立 そう! だから、私たちの台詞が終わっちゃっても、カットがかかるまで「続けて」と言われるから、その場にあるもので勝負するしかなくて。ドラマでは、自然と出た会話が結構使われていたりもします。
―こうして長く共演してみて、改めて発見はありましたか?
白洲 振り返ってみて、出来上がった作品も観て思ったのは、とにかく足立梨花は、すごくやりやすかった。演じている最中も、もちろんやりやすいと感じている部分はあったと思うんですけど、そういうことを意識しないくらい、すごくナチュラルにやっていました。別の現場にいたりするとなお、すごくそう思うんです。
足立 それはうれしい! 私も同じで、すごくやりやすかったです。全部を言わなくても理解してくれる感じは、すごいありました。何をやっても受け止めてくれますし。わざわざ「私、これを言うね」とか毎回提案するわけではないんだけど、やったら、自然とちゃんと返してくれたり。
白洲 そうだね、お互い安心して自由なこともできました。ドラマにちゃんと出ていると思います。
―劇中、陽と蓮は「30歳最後の日までに先に結婚した方に30万円のご祝儀を贈る」という賭けをします。26歳で同い年のお二人は、「30歳までにこれをしたい」という具体的な夢や目標はありますか?
足立 私、それこそ結婚したいです! もし子供を産むならと考えたときに、「30歳より前に産みたいな」という願望があるんです。若いお母さんに憧れていて、「だれだれちゃんのママって若いよね!」とか言われたい(笑)! けど、今は仕事を頑張りたい時期だし、陽が「難しいよな~」と思う気持ちもわかるんです。葛藤しますね。
白洲 年齢的なことで言うと、やっぱり僕も結婚かなあ。けど、「30歳までに」というより、30歳くらいでしたいな、という願望ですね。10代のときに漠然と「25歳くらいで結婚するのかな」と思っていたんですけど・・・。実際25歳になって、現実もいろいろ見えてきて。最初は右も左もわからない状況から、何となく経験を積んでいって、わかることが増えていって、視野が広くなっていくと、30歳ってちょうどいいのかなと僕自身は思っちゃいます。
―白洲さんから見て、足立さんにはどんな男性が合うと思いますか?
白洲 えー! うーん・・・。
足立 前、私のことを「ダメ男に引っかかりそう」と言ってたよね?
白洲 そうだ、言った(笑)! 「ダメ男」というか・・・足立梨花は、相手に「尽くしてあげたい」というタイプだから。本当のダメ男じゃなくて、甘えるところは甘えるけど、リードするところはリードする男子が合うと思う。
足立 いるかな~? そんな方。
―反対に、足立さんが思う、白洲さんに合う女性像は?
足立 勝手なイメージで、迅くんは、人に言われて聞くようなタイプじゃないと思うんです。・・・と言いつつ、たぶん、かわいらしい人が好きでしょ!?
白洲 キレイ系か、かわいい系かなら、90%かわいい系が好き・・・。
足立 自分の前でだけ、かわいいふりをする子、いっぱいいるからね! そういう女性には引っかからないでね(笑)
白洲 そこの目だけはあると思っているけど、どうかな(笑)?
―ちなみに、お仕事面での「30歳までにこれをやりたい」という夢はありますか?
足立 私は「ホリプロタレントスカウトキャラバン」出身ということもあるので、これから先、グランプリの子に「足立梨花さんに憧れて入りました!」と言われることが目標です! 深田恭子さん、綾瀬はるかさん、石原さとみさんなどなど、強い先輩方がいらっしゃるので(笑)、どうにかこうにか「足立梨花さんが目標」と言ってくれるような人物になりたい、と思います。
白洲 すごく明確だね! 僕は・・・直近の目標はいろいろあるんですけど、先を見据えて、みたいな目標は、これまでの人生においてもできたことがないんです。
足立 堅実タイプだね。
白洲 まさに(笑)。今と変わらずとは言わないですけど、(作品に)出続けることに尽きると思います。出続けていれば、いろいろな役との出会いもあるし、人との出会いもあるし、経験との出会いもある。可能な限り、今後も出ていたいと思います。
―ありがとうございました
写真左・足立梨花(あだち・りか)
1992年10月16日生まれ。長崎県出身、三重県育ち。
2007年の「第32回ホリプロタレントスカウトキャラバン」でグランプリを受賞。ドラマや映画などに出演する傍ら、バラエティ番組やスポーツ番組など幅広く活躍。最近の作品は、フジテレビのドラマ「限界団地」やWOWOWのドラマ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」など。現在は、TOKYO FMにてラジオ番組「チケットぴあprezents足立梨花のアニだちっ!」が放送中。
ヘアメイク=杉村理恵子、スタイリスト=山本真里江
衣装協力=スカーフ付きカットソー&パンツ/noela(ヒロタ株式会社広尾本社;電話03-6450-3044)、バングル/グロッセ(グロッセ?ジャパン;電話03-5413-6039)、サンダル/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店;電話03-3573-4005)
写真右・白洲迅(しらす・じん)
2011年、舞台「ミュージカル・テニスの王子様」でデビュー。その後、舞台やドラマ、映画を中心に活躍し、2013年のドラマ「押忍!!ふんどし部!」でテレビドラマ初主演。2015年の短編映画『HERO SHOW』で映画初主演を果たしたほか、今年2月公開の映画『BACK STREET GIRLS -ゴクドルズ-』でも主演を務めた。現在、ドラマ「刑事7人」が放送中。9月20日(金)より映画『葬式の名人』が、10月4日(金)より映画『HiGH&LOW THE WORST』が公開。
ヘアメイク=細野裕之(プアナプー)、スタイリスト=持田洋輔
衣装協力=LAD MUSICIAN(電話03-3470-6760)