「次から次へと別の男性とデートして目まぐるしい撮影でした」/『ダウト-嘘つきオトコは誰?-』堀田茜インタビュー

今までにない「謎解き×恋愛ストーリー」のコンセプトが支持され、女性向け恋愛アプリゲームとしては異例の400万DLを記録したゲームアプリ「ダウト-嘘つきオトコは誰?-」が映画化。彼氏の浮気をきっかけに婚活パーティーに参加し、言い寄ってくるハイスペックなオトコたちの“嘘”をズバッと見抜く姿が爽快な新感覚の恋愛ミステリーだ。ヒロインを務めるのは、バラエティー番組やドラマなどでも幅広く活躍し、本作で映画初主演となった堀田茜。撮影の様子を振り返ってもらった。

写真=松林満美

―大人気ゲームアプリが原作。話があったときの印象は?

以前からこのゲームはプレイしていて、恋愛と謎解きの組み合わせって面白いなと思っていたので、映画のお話をいただいたときはご縁を感じました。「恋愛ゲーム」と思ってはじめたので、男の人の嘘を暴いていくのが心地いいというか、斬新でした。SNSを操作するような画面もあるので、スマホならではの演出も面白いですよね。

―そんなゲームのヒロインを演じるにあたり気を付けたことは?

プレイヤーがヒロインに自分を投影できる形で、ビジュアルはあるけど、名前は自分で決められるし、行動も自分で決めていくから「人物像」がないものなので、「原作通りに演じる」ということはなくて、自分で作り上げていくのがいいのかなと思っていました。監督に相談したら、「(堀田茜)そのままでいいのかもしれない」と言ってくださったので、気負うことなく、自然に演じさせていただきました。脚本の中で「香菜」が取る行動も、私に似ているところが多くて。明るい部分とか、曲がったことが嫌いだったりとか、気持ちいいくらい男らしい側面とか・・・相手を前にして「ダウト!」と指さすのは香菜独特ですけど(笑)、根の部分というか考え方の部分では一緒だなと感じていました。

―香菜のように洞察力も鋭いですか?

そういわれると私は洞察力はないかもしれない・・・(笑)。でも、人をよく見ていたりとか、「この人はこう考えてるのかな」とか、「この行動にはこんな意味があるんじゃないかな」と思ったりするほうなので、この作品の撮影中は特にそう感じることが多かった時期でしたね。

―香菜が男性の嘘を次々と見抜いていく姿は、男性と女性とで感じ方も違うかもしれませんね

共演の男性陣も現場でプレイしていたんですけど、「これ、男がやるとキツいね」って言ってて(笑)。「こんなところまで見られてるの!?」みたいなことで、男性はちょっと耳が痛いかもしれないゲームですね。映画のほうは、スペックの高いモテる男性が次々に出てくるので、女性への接し方とか振る舞いとか、男性にとっても参考になるところがいっぱいあるんじゃないかと思います。「嘘」は参考にしてほしくないですけど・・・(笑)

―本作で映画初主演となりました

セリフで迷惑をかけたくなかったので、準備はしっかりしていきました。現場で作り上げていくものなので、演技指導などでつまずくことはあったとしても、セリフを頭に入れることは自分の準備でできることなので、せめてそこはしっかりやりたいと思って現場に臨みました。10人の男性に言い寄られる魅力のあるヒロインなので、演じる以上は説得力のある女性じゃないといけないと思ったので、そこは不安だったんですけど。髪型とかメイクとか、スタッフさんたちとたくさん話し合って作り込んだり、香菜だったらこのシーンでどんな振る舞いをするかとか、監督と話し合いながら進めていきました。

―東北出身の香菜の地元言葉など大変なことも多かったのでは?

母が東北出身だったので、耳なじみはあったんですけど、いざ自分で話すとなると難しくて。録音していただいたセリフの音源を何度も聞いて、毎日口に出して、なじむように練習しました。それに撮影では、気を抜いていると、次から次へと別の男性とデートしていますから(笑)。目まぐるしかったですね。対峙する男性によって香菜の仕草とか言葉遣い、雰囲気も変わると思うので、その演じ分けも気にしたり。頭が爆発しそうでした(笑)

―本作の見どころシーンはどこでしょう

たくさんあるんですけど、婚活パーティーのシーンは見た目も豪華ですし、そのシステムが理にかなっていてすごく面白かったです。名刺を作ったり、時間制でいろんな人ととお話できるようになっていたり、よくできたシステムなので勉強になりました(笑)

―主演作を経て、堀田さんご自身は、今後どんな挑戦をしていきたいですか?

ここ数年、いろいろな現場を経験させていただき、今回は主演をやらせていただいた中で、お芝居が楽しいと思う瞬間が一番多くて。難しいし、壁にぶつかることがほとんどなんですけど、違う自分を発見できたり、演じることでいろんな人の気持ちになれて、楽しさがどんどん広がっていくのを魅力に感じています。もっとお芝居を追求して、いいお芝居ができる女優さんになりたいなと思っています。サスペンスとか社会派な作品が好きなので、そういう作品にも挑戦してみたいですね。逆に、バラエティー番組での経験も踏まえてコメディーもやりたいし、いろいろ挑戦していきたいですね。

―最後にメッセージをお願いします

大人気ゲームアプリの実写化ということで、どんな作品になるんだろうと思っている方も多いと思うんですけど、ゲームを知っている方なら「なるほど、そういう展開になるのか」と喜んでいただけるようになっていると思いますし、知らない方にとっても、サスペンスあり、ちょっと泣けるシーンや笑えるシーンもあり、いろんな要素が詰め込まれている、今までにない作品だと思います。カップルでも・・・あ、カップルだといろいろな心当たりが出てくる方もいるかもしれないですけど(笑)、それをネタに盛り上がっていただきたいですし、友達同士なら心置きなく盛り上がっていただけると思います。

―ありがとうございました

堀田茜(ほった・あかね)
1992年10月26日、東京都出身。
2012年より本格的に芸能活動をスタート。2013年に情報番組「ZIP!」にレギュラー出演し、翌2014年に雑誌「CanCam」の専属モデルに。モデル活動をしながら、ドラマ「ノンママ白書」や「重要参考人探偵」「トドメの接吻」「3年A組-今から皆さんは、人質です-」、映画『不能犯』など話題作に出演。バラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」などバラエティー番組でも活躍し、幅広い層から人気を獲得している。

ヘアメイク=間隆行、スタイリスト=後藤加奈枝

ABOUT
都内でブライダルプランナーとして働く桜井香菜(堀田茜)は、結婚を考えていた恋人がずっと自分に嘘をついていたことを知り、破局してしまう。故郷の母親から見合い話を持ち出され、とっさに「結婚しようと思っている人がいる」と嘘をついてしまう香菜。ある日、占いの看板を見つけて立ち寄った香菜は、占い師から「婚活パーティーに参加すれば運命の出会いがある」と言われ、イベントに参加することに。会場に行くと、クリエイターやデザイナー、サッカー選手、医者などハイスペックなイケメンたちが次々と声をかけてくるが、なぜか会場にいた占い師から「男の参加条件は年収1000万以上。その代わり、ほかの条件は一切ないから“嘘つき”も紛れ込んでいる。言い寄ってきた10人のうち、本当のことを言っているのはたった1人。その1人が運命の男」と告げられる。
配給:キャンター/スターキャット
公開日:10月4日(金)より、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
公式サイト:http://doubt-movie.com/
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