
本日公開の映画『猫は抱くもの』の初日舞台挨拶が23日、東京・新宿にある新宿ピカデリーで行われ、出演する沢尻エリカ、吉沢亮、峯田和伸、コムアイ(水曜日のカンパネラ)、犬童一心監督が登壇した。
沢尻が演じる沙織は、夢をあきらめきれないアラサー女性。自身と通じる部分があるか聞かれた沢尻は、「30代の女性は、仕事でもプライベートでも悩むことが多い時期。私も共感できることが多かったです。自然体な感じで演じられたと思います」と振り返った。一方、自分を人間だと思い込んでいる飼い猫・良男を演じた吉沢が、「飼い主とペットの距離感は、恋人以上に近くて、沢尻さんに嫌がられたらどうしようと不安でした。でも、沢尻さんが僕を見る目が、完全にペットを見る目で、『受け入れてくださった』と安心して、甘えっぱなしでした」と語ると、沢尻は「クッキーを食べるシーンでNGを出してしまって申し訳ないことをしました」と撮影時のエピソードを明かした。
この日は、犬童監督の誕生日が翌日に控えるということで、良男をモチーフにしたケーキが登場。出演者一同でバースデーソングを歌いあげた。すると犬童監督は、「沢尻さんの久しぶりの主演映画を監督したということで、今日は手紙を書いてきました」と、まさかの逆サプライズ。「女性が生きにくい時代に、自分の在り方で立つその立ち姿に、多くの女性が励まされることでしょう」「とても創造力に富み、楽しい時間を共にできました。いっぱい助けてくれてありがとう」と読み上げた。それを聞いた沢尻はコメントを返そうとするが、感極まって言葉を詰まらせ「ごめんなさい」と照れ笑い。瞳を潤ませながら、「みんなが『いいものを作ろう』と、それぞれの役割でぶつかっていって、すごくいい時間を過ごさせていただいた。私にとって大切な作品になりました」と語った。
その様子を見ていた峯田は「こんな幸福な現場ってあまりないと思うんですよ。僕も本当に出てよかった」と感動した様子。「ね? コムアイさん」と同意を求めると、コムアイは「私は初めての現場がここだったので…、ほかの現場は違うんですか?」と、会場を和ませた。