
6月28日(金)に全国公開される映画『新聞記者』の完成披露試写会が3日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、W主演を務めるシム・ウンギョンと松坂桃李をはじめ、高橋和也、北村有起哉、田中哲司、藤井道人監督が登壇した。
日本の映画初主演となるシム・ウンギョンは韓国映画界との違いについて聞かれると、撮影期間が短いことを挙げ「撮影中は自分の持っている集中力すべてを注いだ。この映画を通して自分の芝居が成長した」と流ちょうな日本語でコメントした。ウンギョンのコメントを受けて松坂は、本作の撮影期間が20日ほどしかなかったことを告白。「役柄的にメンタルを上げていくことが難しかった」と振り返った。さらに自身が演じた杉原と自分を重ね「杉原は自分の目の前のことに信念を持って立ち向かう男。自分も果たしてそういうことができているのか、問いかけながら撮影に挑んだ」と明かした。
中盤、劇中さながらの記者役に扮したウンギョンが、登壇者に質問をするコーナーも。「どこでセリフを覚えるか」という質問に対して田中が「外を歩きながら」と答えると、ウンギョンからすかさず「言い切れますか!?」と鋭い突っ込みが。松坂が「焼肉を焼きながら」など、“何かしながら”だと答えると「以上ですか?」と切り返すなど、ウンギョンの見事な“記者っぷり”に共演者は終始タジタジ。会場からは大きな笑いが起こった。松坂は撮影中、ウンギョンが完璧な日本語で監督とやりとりしていたことを称賛し、「気に入っている日本語は?」と質問。するとウンギョンから「あります! ナウい!」と予想外の返答が。高橋から「ちょっとそれ古いよね」と突っ込まれるも、松坂に向けて「今日、ナウいですね」と使ってみせ、笑いを誘った。
最後にウンギョンは「ジャーナリズムの話だけど、その中に群像劇がちゃんと見える。みなさんよろしくお願いします」とPR。松坂は「いまだにこの作品がどういう作品なのか、という言葉が自分の中で見つかっていない。こんなことは初めての経験」とコメント。「先入観を持たずに作品を見て、皆さんが思ったままの感想を発信していただけたら」と締めくくった。