菅田将暉と仲野太賀がタッグを組んで主演YOSHIを教育/『タロウのバカ』完成披露試写会

9月6日公開の映画『タロウのバカ』の完成披露試写会が26日、東京・新宿のテアトル新宿で行われ、YOSHI、菅田将暉、仲野太賀、大森立嗣監督が登壇。自由奔放なYOSHIとの初対面や現場の様子を語った。

9月6日公開の映画『タロウのバカ』の完成披露試写会が26日、東京・新宿のテアトル新宿で行われ、YOSHI、菅田将暉、仲野太賀、大森立嗣監督が登壇した。

主人公・タロウ役を演じたYOSHIは、人生初の舞台挨拶に「まだナーバス! 体が凍りついてる! すげー緊張」と最初は落ち着かない様子だったが、「撮影中は全力でやってやった! ぶちかましてやった!」と、およそ200名の観客を前にこぶしを振り上げた。

そんなYOSHIについて菅田は、「YOSHIに関してはエピソードがあり過ぎる。絶句というか、撮影から1年経って今はだいぶ大人になっているけれど、当時、撮影中はずっと裸だったし、新人類という感じだった」と、その個性に驚き顔。仲野も、「普通は歳相応の礼節ってものがあるものだけれど、初対面で『太賀でしょ? 知ってる。たまに見たことある』って・・・(笑)。いろいろなことを飛び超えてきた」と衝撃的な初対面を振り返った。

そんな、当時15歳の“自由過ぎる”YOSHIと共演するにあたり、菅田と仲野は“大人”としてミーティングを行ったという。菅田は、「YOSHIの才能を活かすも殺すも俺ら次第。けっこう会議をしました。その個性を放っておきたいけれど、でも放っておいたら事故にあうのが目に見えているし・・・。そんなしょうもないことで彼の未来が失われるのもイヤなので、何を教えようかと」と真剣な表情。その結果、プライベートは菅田、撮影現場は仲野が面倒を見ることになったという。菅田は、「どうしたらこんなに興味深い生物が生れるのかと、YOSHIのご両親に挨拶に行きました」と報告し、会場を驚かせた。

初演技のYOSHIは、アドリブを繰り出したとあるシーンを回想し「あれができたのは大森監督のおかげ」と感謝すると、すかさず菅田から「それは映画に10本くらい出た奴が言うセリフだぞ」と“教育”されて照れ笑い。それでも「タロウの持つ内面にある勢いや欲望は自分と似ていて演じやすかった。根っこの部分は自分と一緒。リンクしたからこそ、タロウになれた。怒りを通して、現代社会というマンネリ化した世の中をフラッシュバックさせたい」と思いを明かした。そんなYOSHIを見ながら菅田は、「ほら・・・、ただのバカじゃないんですよ」と、不思議そうにつぶやいた。

最後にYOSHIは「何も考えずに観てほしい。映画はひとつの答えに行きがちだけれど、この映画には何個かの答えがあって、その中には正解もあるし、間違いもある。アグレッシブだし、人間の欲を出した賛否両論の映画になりました」とアピールした。

ABOUT
思春期を生きる少年タロウ(YOSHI)には名前がない。彼は「名前がない奴はタロウだ」という理由でそう呼ばれているだけで、戸籍すらなく、一度も学校に通ったことがなかった。そんな“何者でもない”存在であるタロウには、エージ(菅田将暉)、スギオ(仲野大賀)という高校生の仲間がいる。3人はあてどなく町を走り回り、その奔放な日々に自由を感じていた。しかし、偶然にも一丁の拳銃を手に入れたことをきっかけに、それまで目を背けていた過酷な現実に向き合うことを余儀なくされた彼らは、得体の知れない死の影に取り憑かれていく。やがてエージとスギオが身も心もボロボロに疲弊していくなか、誰にも愛されたことがなく、“好き”という言葉の意味さえ知らなかったタロウの内に未知なる感情が芽生え始め・・・。
配給:東京テアトル
公開日:9月6日(金)より、テアトル新宿ほか全国ロードショー
公式サイト:http://www.taro-baka.jp/
(C) 2019「タロウのバカ」製作委員会