
台湾発のアニメ映画『幸福路のチー』の日本語吹き替え版が公開されたのを記念した舞台挨拶が12月1日、東京・新宿の新宿シネマカリテで行われ、声優を務めた安野希世乃とLiLiCoが登壇した。
今回、長編アニメーション映画の吹き替えとしては初めてとなる主演を務めた安野。幼少期を含めて声を使い分けることになったことについて、「できるかなー、ドキドキだなと思いながら、えいやっ、と務めさせていただきました」と明かすと、「実はチー役をやりたかった」と語るLiLiCoは、「それなのにあんなに素敵でかわいい声が出せるのがすごい! 私にはオファーが来ないわけだわ」と会場の笑いを誘った。
LiLiCoが、「文化も違うし観る人によって立場も違うだろうけど、みんなの中にそれぞれの“チー”がいる。小さい頃に思い描いていた自分になれているかどうかというのが大事なテーマ。年末にそんな素敵なメッセージがもらえる素敵な作品」と紹介すると、安野も「みんなが自分を重ね合わせられますよね」と賛同した。
さらに、アニメーション映画でここまで泣いたのは初めてと明かすLiLiCoは、「自分の人生を重ね合わせた時に、『ここまでよくきたな』というのを改めて感じてしまって。高校生の頃に、『絶対に泣き言を言わない』と約束して日本に来て、デビューさせていただいて、今年で30年。びっくりするくらいリンクするところがあって、感動しました」と感慨深げ。安野は「宮城が故郷なんですけど、おばあちゃん孝行したいなと思いました。子供の頃からアニメが好きで、お仕事にするにはどうしたらいいんだろう、って思いながら、転がり転がり、今ここでこうしていられて・・・だから、『小さい頃に思い描いていた自分』には、きっとなれているのかな・・・でも、まだまだかな、という感じです」と語った。