鈴木紗理奈が受賞当時を振り返る/『キセキの葉書』初日舞台挨拶

11月4日に公開した映画『キセキの葉書』の初日舞台挨拶が4日、東京・板橋にあるイオンシネマ板橋で行われ、主演の鈴木紗理奈、ジャッキー・ウー監督らが登壇。本作でマドリード国際映画祭の最優秀主演女優賞と最優秀監督賞を受賞した2人が心境を語った。

11月4日に公開した映画『キセキの葉書』の初日舞台挨拶が4日、東京・板橋にあるイオンシネマ板橋で行われ、主演の鈴木紗理奈、ジャッキー・ウー監督らが登壇した。

20171105-01_sub01鈴木は「撮影していたときから、みなさんの前で『見てくださってありがとうございます』と挨拶することを夢見ていました。今日がその日です。本当にありがとうございました」と挨拶。

鈴木は、本作でマドリード国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞。監督も同映画祭で最優秀監督賞を受賞している。ウー監督は「ただ感動するだけの映画やただ優しく強いお母さんを描く映画ではなく、意志を持って前に進む映画を描けたと思う」と本作を評し、鈴木の演技を「僕の思いを、1回で自分のものにして表現した。タイトルに『キセキ』とありますが、僕にとって鈴木紗理奈さんとの出会いが『キセキ』でした」と絶賛した。主演としてのプレッシャーがあったという鈴木も、「監督の言葉が励みになりました。相手を恐れず戦ってこい、という監督の言葉を信じて演じました」と振り返った。

20171105-01_sub02また、舞台挨拶のあとに行われた記者会見では、40歳になっての心境に言及。「40歳になったら、いい意味で腹をくくって、自分の信念を貫いていこうと思っていました。40歳になった誕生日の2日後にこの賞(マドリード国際映画祭最優秀主演女優賞)をいただいて、そういう気持ちの背中を押してもらったような気がします」と振り返った。

今後については「こればっかりは縁の話。『バラエティに出ている大阪の女』という私を見て、演技のお仕事などにつながることもあるので、そのときのご縁を大事にしていきたいです」と語り、将来は「アンジェリーナ・ジョリーみたいな人になりたい。昔はやんちゃやったけど、今は慈悲の心にあふれてるような女性に憧れているんです」と明かして記者たちを和ませた。

ABOUT
脳性まひの娘・望美を抱え、介護に勤しむ美幸(鈴木紗理奈)は、先が見えない暗闇を歩いていた。夫・和成は仕事に追われ、まだ手のかかる7歳の息子・勇希と望美の世話をできるのは自分だけと、美幸は介護に、家事に、子育てに、家の中のことをすべて背負っていた。次第に追い詰められる美幸は、長年会っていない母・喜子(赤座美代子)に支援を頼むが、冷たくはねつけられてしまう。見えないストレスを抱え“仮面うつ”を患いながらも、いつも母親のように接してくれる大守(雪村いづみ)の励ましもあり、自分らしい生き方を取り戻すべく、夢だった児童文学者を目指し小説を書きはじめる美幸。しかし、そんな美幸を新たな試練が襲う。
配給:ミューズ・プランニング
公開日:渋谷ユーロライブほか全国順次公開中
(C) 2017「キセキの葉書」製作委員会