
写真=松林満美
―以前から「世界に羽ばたく」と明言されていました。まさに有言実行の活躍ですね
いつも大口を叩いてるんです、すみません(笑)。でも、言霊って本当にあるんだなって思うことに恵まれていると感じます。今、自分がこういう状況にいられることに感謝です。元をたどると、僕をスカウトしてくださった人、PrizmaXに迎え入れてくれた人、支えてくれるファンの方々、そしてPrizmaXのメンバーたち…。そういった人たちのおかげで、今の僕がいると思っていて。感謝できる立場にいる、ってことがありがたいです。
―いろいろな出会いや経験がつながり合っているんですね
ミャンマーで撮影があったときもPrizmaXの曲を歌ってほしいと言っていただいて…。曲がCDになっているからこういった仕事ができて、ライブをしているからこういう役がきて…、全部つながっているんだなって思います。これから先、PrizmaXとしてアジアでライブをする夢や、僕個人として演技の幅を広げてアカデミー賞を獲りたいって夢があって、じゃあそれを実現するために今なにをするべきなのか、ってことが大切だと思うんですよね。
―デビューのころから、どう変わってきたと思いますか?
地に足がついた…のかな(笑)。デビューした当時は怖いものなしでしたね(笑)。ありがたいことにお仕事もいただけて、本当に調子に乗っていました。それからぐっとお仕事に恵まれない時期がきて、反省することもあったんですが、そこで守りに入るのはダメだと思って、大きい口をたたき続けました。それが今につながってるんじゃないかな、と思います。
―2018年にはスティーブン・スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』が公開予定です
撮影のお話をいただいた当時も、今も、あまり実感がないんです。なにか生活が急に変わったかといえばそうでもないですし…。話が決まったとき、マネージャーさんがすごい真顔で「こんど事務所に来てくれ」って言うんです。事務所の部屋に行ったらマネージャーさんと取締役の方が並んで座っていらして、「ああ、絶対怒られるんだ」と思いました。そしたら、急に「決まったよ」って…(笑)。そこからは怒涛の準備の期間でした。ものの1週間ちょっとでアメリカに行きました。
―かなり急展開だったんですね
向こうに行っても全然満喫できなくて、それが悔しくて…。はじめの3週間はカメラテストをしていて、そのころは通訳さんがいてくださったんですが、いざ監督がいらっしゃったタイミングから、通訳さんがいなくなってしまったんですよ(笑)。まわりが言っていることはわかるんですが、なかなか言い返せなくて、結構つらかったです…。気も張っていますし。自分ってほんと小さいなって思い知らされました。
―それも成長の証ですね
作品はご縁だと思うので、こういうのはよくないとは思うんですが、どうしても欲が出てしまいますね。もっとこうしたい、とか、こうすればよかった、とか。本当にすごい人たちばかりに囲まれていました。休憩中は笑っていたのに、いざ撮影となったらピリッと変わりますからね。テイクも1回でビシッと成功させて。そんなの見せられたら、浮かれていられないですよね。日本に帰って来てからも、僕もがんばらなくちゃとずっと思っています。母国に恩返しできる機会もいただけたので…。
―日本とミャンマーの合作映画『My Country My Home』ですね。国際的な作品への出演が続いていますね
パスポートを見るとたくさんスタンプが押してあって、「こんなに海外に行ってるんだ」って驚きます。ミャンマーに祖母がいるので、撮影中に会うこともできました。ドラマ編もあって、そちらでは主演をやらせていただいたので、今のところ日本での放送が未定なんですが、ぜひ放送してほしいですね。
―さらに、2018年には映画『クジラの島の忘れもの』が公開となります
こちらの撮影は『レディ・プレイヤー1』の撮影から帰国したあとに撮影しました。たくさん学んだあとの撮影だったので、自分の中でもいろいろな変化があったかもしれません。撮影している最中は全力なんですけど、終わったあとで振り返ると、反省点がよりたくさん見つかるようになったかもしれないです。
―どういった作品なんですか?
「純愛ってこういうことなんだろうな」って思える作品です。現代を生きる人たちと、昔の人たちの考える“純愛”って変わってきている気がしていて、若い方たちが「愛とは」というのを考えるきっかけとなるような内容だと思います。
―PrizmaXとしての活動も、どんどん“Level”アップしていますね
ありがとうございます。まさに、進化していきたいという意味合いを込めて、ライブのタイトルに「Level」とつけはじめました。日々、全力を尽くしながらも、その現状には満足しないで、常に上を目指していきたいという思いがあります。まずはアジアツアーという大きな夢に向かって、毎日の生活をどう過ごして、どう自分と向き合っていくのかが大事だと思います。その積み重ねが、ライブのパフォーマンスや表現の幅に現れてくると思うんです。
―課題なども見えてきますか?
ありますね。個人の課題は個々が解決していくことなんですけど、全体として、どうやって人に見ていただくのか、どう感動を伝えるのかという、「チーム力」というのが課題だと思います。メンバーそれぞれ個性が強くて、それぞれが一番になりたいという思いが強くて…、僕なんて特にそういうところがあるんですけど、個人ではなくて5人でPrizmaXなんだ、という意識を根付かせていくのが大事なんじゃないかと思っています。
―まずはアジアツアーの夢に向けて、一歩一歩というところですね
そうですね。ミャンマーでの映画もそうですが、僕がきっかけの一つになってチームを引っ張っていきたいです。絶対、ビッグになりますんで、しっかりと見ていてください!
―ありがとうございました